元来女性の活躍推進に理解が進んでいる企業ではあったが、採用においては業種の特性上、男性の応募が多かった。
そこで、高校生、大学生のインターンシップ制度を設け、実際にモノづくりに触れてもらう機会を作ることで、女性の応募が増加した。現在では、女性の正社員の大半が技術職で活躍。さらに育業(育休)取得、復帰率100%を実現している。
女性活躍推進の取組を進める中で、課題を抽出、分析するために、全従業員向けにアンケートを実施した。その結果、両立支援や「誰が休んでも業務が円滑に回る」ことへの要望が多いことが判明。
その現状を経営者層や管理職に理解してもらうことで、「誰もが休みやすい働き方」を目指して現場オペレーションの見直しを行った。現在では男性の育業(育休)取得も進んでいる。
卸売業のみの展開から小売業をスタートするにあたり、新たに女性従業員を採用。そこから女性の意見を取り入れた様々な取組が着手されることになった。
男性職人の手による製品や従来の販売方法に女性の視点が加わることで、直営の小売店舗の売上は拡大し、経営者層の意識も徐々に変わり始めた。
さらに、外部の女性活躍推進に関する研修に経営者層含めて積極的に参加し、そのコンテンツを社内研修として共有するなど全社員の意識を統一することで、えるぼしも取得した。
その結果、企業全体として、職人への応募も大幅増、従業員数は、女性活躍推進の取組前と比較して約2倍に。女性管理職も増加し、企業や商品のブランディング強化にもつながった。
結果として、企業全体を巻き込み、制度の見直しや教育体制を強化し、人材確保や売上3倍アップにつながった。